闇金問題は、弁護士にも司法書士にも相談できます。
では、弁護士と司法書士のどちらに相談したらよいのでしょうか。
答えは、
・弁護士です。
闇金からの借入残高や、状況にもよりますが、闇金問題をよりスムーズに解決するには、弁護士がおすすめです。
目次
弁護士と司法書士の違い
闇金対策の相談は、司法書士よりも弁護士の方がおすすめです。
ここで、弁護士と司法書士の違いを簡単にまとめてみます。
弁護士のできること
- 弁護士はすべての法律的な事務ができる。
弁護士は、法律の専門家です。
原則として、法律に関することはすべて行えます。
法的な事務手続きだけでなく、裁判などでは、本人の代理人として法廷に立つこともできます。
また、紛争やトラブルになっている事案を扱えるのは、弁護士だけです。
司法書士ができること
司法書士の本業は、登記の手続きです。
不動産の名義変更とか、会社の設立登記などです。
司法書士の中で、特別研修を受けて認定試験に合格し、法務大臣に認定された方は、認定司法書士と言われます。
認定司法書士は、簡易裁判所管轄の民事事件で、訴訟、民事調停、和解の代理人となれます。
ただし、認定司法書士でも代理人になれるのは、目的の価額が140万円以下のものに限られます。
司法書士法人大手の新宿事務所が、信販会社に140万円を超える過払い金案件を扱っているとして懲戒請求されたことが、平成28年朝日新聞に報道されています。
140万円を超えると、認定司法書士でも交渉権や訴訟代理権はないので注意が必要です。
また、自己破産の手続きは、簡易裁判所ではなく、全て地方裁判所になります。
この場合、司法書士は、地方裁判所に提出する書類は作成することができますが、代理人にはなれません。
司法書士が扱える140万円の基準とは
法律問題に関する事務は、本来弁護士しかできません。
でも、弁護士だけでは、対応しきれないことから認定司法書士であれば、140万円以下の事案は扱えることになりました。
では、140万円は何を基準にして決めるのでしょうか。
140万円の基準は、個々の債権ごとに客観的かつ明確な基準によると最高裁では言っています。
ということは、あなたが140万円以下の案件だと言っても、それだけでは通用しません。
債権者、つまり闇金が、客観的で明確な基準を示して140万円超の案件だと言ってくると、140万円以下であるとは言い切れなくなってしまいます。
この場合、債務者であるあなたにとって、最も不利となる基準で計算をして140万円以下かそうでないかを、判断しなければなりません。
ただし、債務残高の総額ではなく、闇金1社ごとについて140万円以下かどうかで判断することになります。
闇金問題を弁護士に依頼するメリット
以上のように、司法書士は、法律的な手続きに制限があります。
闇金問題は、手慣れた専門家でないと、対応ができません。
債務整理を請け負っている弁護士や司法書士でも、闇金問題は受け付けないところも数多くあります。
せっかく司法書士に依頼して手続きが進んでも、制限に引っかかって、途中で弁護士に依頼しなおさなければならないということも十分にあり得ます。
また、自己破産も視野に入れた場合、弁護士なら、原則として、あなたは裁判所に行く必要はありません。
裁判所が本人の出頭を命じない限り、全て弁護士があなたの代理人となって手続きしてくれます。
しかし、司法書士の場合、裁判所には付き添うことはできますが、必ずあなたが裁判所に行くことになります。
弁護士に依頼するデメリット
闇金問題を、弁護士に相談や依頼をするデメリットとしては、費用の問題があります。
司法書士に比べ、弁護士費用は高くなる場合があります。
闇金で悩んでいる方にとって、費用が高いのは深刻な問題です。
しかし、弁護士の中でも、通常の司法書士の費用よりも安いところもあります。
また、弁護士費用の後払いや分割払いに対応してくれるところもあります。
この様な弁護士事務所を活用すれば、司法書士よりも安い料金で、より迅速に闇金問題を解決することも可能です。
