闇金に3万円借りると、どのようなことになっていくのか、検証していきましょう。
わずか3万円の借り入れが、とんでもないことになってしまいます。
闇金の金利はトゴが相場
一昔前の映画、難波金融伝ミナミの帝王で、萬田銀次郎が『うちの利息は10日で一割。トイチや。』などと言ってましたね。
そんなこともあって、闇金の金利は、トイチやと思っている人も多いようです。
ところが、実際の闇金に言わせると、『萬田はん、ホンマモンの闇金は、そんな甘いもんやおまへんにゃ。』て、言われそうです。
トイチの時代が終わって、10日で3割の『トサン』をも経過して、現在のところ、闇金の金利相場は10日で5割、『トゴ』なんです。
萬田銀次郎もビックリの、実に5倍もの高利貸しです。
闇金から手渡される金額
闇金は、無審査なのでいくらでも貸してくれると思われがちですが、意外に堅い商売なんです。
その闇金の利用が初めての場合、通常3万円程度しかお金を貸してくれません。
それで、仕方なしに3万円借りるとします。
すると、3万円の現金を目の前に持ってきて、利用者の前に現金を広げます。
『はい。3万円。じゃ、3万円借りたというこの借用書に署名して。』
3万円を見せられた利用者は、『ありがとうございます。』といって、すぐに借用書に署名します。
でも、闇金業者は、3万円渡すはずがありません。
『OK。じゃ最初の利息15,000円を引いて、はい。15,000円ね』
このように、金銭借用証書にサインした後、3万円お金を受け取ろうとすると、利息分の15,000円をまず差し引かれます。
3万円借りたはずが、手元に来るのは半分の15,000円。
実際には、書類代や審査代などの手数料だと言って3,000円くらい取り上げられるので、12,000円くらいしか持って帰れないのです。
次の支払日
闇金の金利は、『トゴ』です。
10日に5割の金利です。
ということは、返済日は、3万円借りた日から10日後です。
12,000円を握りしめて帰った後、そのすぐ10日後に元金3万円を払えるなら、闇金にお金を借りるはずがありません。
これが闇金の借金地獄、闇金地獄の始まりです。
利息だけ払ってジャンプする
最初3万円が、どうしても融通できなかった人に、通常10日後に3万円の返済ができるわけがないのです。
ほとんどの人が、『とても3万円全額は払えません。』と言ってきます。
『そりゃ困る。せめて利息分だけでも払ってもらおか?15,000円なら払えるやろ?』
このようにして、次の10日分の利息だけを払わせて、元金の返済を先延ばしにさせるのが『ジャンプ』と言われる闇金の常とう手段です。
まだ元金は1銭も返済できてないのに、この段階で、闇金は貸した3万円が回収できているのです。
これ以降の利息と元金の返済は、闇金の儲けになるのです。
闇金には必ず全額払うこと
闇金は、全額返済されるよりも、ジャンプしてもらう方が儲かります。
全額返済しようとすると、『手持ちのお金は必要だろ?今は無理しなくてもいいから。利息だけにしとけよ。』などと言って、返済を少しでも先延ばしさせてきます。
手持ちのお金が欲しいからと、利息だけでジャンプしてはいけません。
全額返済できるお金があるのなら、多少苦しくても、一旦は必ず全額返済しないといけません。
少しでも早く、闇金と手を切ることが大切です。
そうでないと、とんでもない目にあいます。
3万円を1年間借りた利息
トゴの金利を年利で計算すると、なんと1,825%もの高金利になります。
たったの3万円しか借りていないはずなのに、年間の利息は547,500円にもなります。
こんな利息、払えるはずがありません。
しかも、最初手にしたのは、3万円ではありません。
利息や手数料を差し引かれて、12,000円しか持って帰れなかったのに。
知り合いの元闇金業者は言い切ります。
『無担保、無保証人で金貸すんだ。高利でも当たり前だ。』
さらに、こんなことも言ってました。
『絶対に、闇金なんかで金は借りるな。どんな状況であっても手を出すな。』
何とかなるなら、誰しも闇金の世話になりたくはないですよね。
たった3万円借りたばっかりに、一家離散や自殺という悲惨な末路をたどる人も、決して珍しくありません。